アルファフライ、ヴェイパーフライnext%, アディダスアディオス プロ2 を実際にレースで使用した比較
マラソンのレース用カーボン入りシューズは
Nike一強時代から各社商品を出して選択の幅が広がりました。
Youtubeなんかでレビューも見るのですが
ほとんどちょっと履いて感想を伝えているものが多く
実際にレースで使用した報告はないか
あるいは絶賛してても結局レースではNikeを履いている方が多い印象です。
今回私は、5Kmのロードレースにおいて
- ナイキ エアズーム アルファフライ ネクスト%(以下 アルファ)
- ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%(以下 ヴェイパー)
- アディダス アディゼロ アディオス プロ2 (以下 アディオスプロ2)
を履いて、そのデータを得たので
記載してレビュー報告したいと思います。
被験者1名(39歳 男性 市民ランナー)
それぞれのシューズを履いて別々のロード5kmの大会に出場した。
その際にGarmin のスポーツウォッチを用いて
タイム、ランニングバイオメカニクスを取得した。
実際のレース日程は以下の通り
- 9月16日 アルファフライで5kmレース
- 9月26日 ヴェイパーで5kmレース
- 10月3日 アディオスプロ2で5kmレース
|
アルファフライ |
ヴェイパー |
アディオスプロ2 |
タイム |
16分29秒 |
17分34秒 |
17分41秒 |
平均ストライド(m) |
1.56 |
1.46 |
1.48 |
平均ピッチ |
195 |
196 |
196 |
レース時平均気温(℃) |
19.6 |
19.2 |
19.3 |
タイムはアルファフライ > ヴェイパー > アディオスプロ2の順だった
ストライドは アルファフライ > アディオスプロ2 > ヴェイパーの順だった
ピッチは ヴェイパー=アディオスプロ2 > アルファフライの順だった
異なるレース条件だったため
アルファがほぼフラットコース
ヴェイパーとアディオスプロ2はアップダウンを伴うコースであった。
以下にレースのアップダウンとペース、ピッチのグラフを追記する。
考察
各社より報告されている情報の中で
疾走速度に影響を与えそうな要因には以下のものがある。
|
アルファフライ(メンズ26.5cm) |
ヴェイパー(メンズ27cm) |
アディオスプロ2(メンズ27cm) |
重さ |
210g |
190g |
210g |
ドロップ |
8mm |
8mm |
10mm |
アッパーや反発の程度、クッショニングなどは
定量的な情報がないため
感覚的なものになると考える
私の感覚では(n=1)
- 反発: アルファフライ >> ヴェイパー > アディオスプロ2
- クッショニング: アディオスプロ2 > ヴェイパー > アルファフライ
- 安定感: アディオスプロ2 > ヴェイパー > アルファフライ
といったところである。
わかりやすく伝えるとすれば
アルファはその反発を利用して最高速度で走れる
弱点は重さと不安定性のため下腿の小さな筋肉を使いながら走るため
下腿の筋肉の疲労と痙攣の恐れがある。
さらに明確にフォアフットでなければエネルギーリターンを得にくいため
リアフットのランナーは扱いづらい。
また高反発のため登り坂に弱いと感じる
アディオスプロ2は反発が少し弱く、安定性が高い(グラつきにくい)ため
長距離でも下腿の小さな筋肉が疲れづらい印象がある
エネルギーリターンのスポットがややミッドフットよりにあるため
ミッドフットからリアフットのランナーでも扱いやすい
ヴェイパーはその中間といった印象である
ちなみに被験者のフルマラソンでの使用経験では
- アルファ: 2時間40分
- ヴェイパー: 使用経験なし
- アディオスプロ2: 2時間28分
だが、計測したタイミングが大きく異なるため
シューズ性能の比較には適していないと考える
今後はメタスピードスカイ+とアルファフライ2が発売された際には
フルマラソンで使用してみたいという
欲望がある
今後
ランニングは本当にお金のかからない趣味なのか
について検討していきたい(涙)